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コワーキングスペース7Fの店長になってから8ヶ月の間にやった事・解決した事・新たな問題点

こんにちは。コワーキングスペース7Fの店長を務めております、山下陽子です。
この記事は、コワーキング Advent Calendar 2014の21日目の記事として書いています。
コワーキング Advent Calendarへの参加は初めてになります。
昨日は、千葉コワーキングスペース201佐々木亜紀さんでした。(千葉コワーキング201の奇跡

私とコワーキングスペースの出会いは、2012年の6月に横浜のコワーキングスペース「タネマキ」の求人募集をTwitterのリツイートでたまたま見かけて、面白そうだと思い、応募したのが最初でした。
「コワーキングスペース」という名前はその少し前からインターネット上で見かけていて、興味はあったのですがなかなか行く機会がなかったので、初めてコワーキングスペースに行ったのはタネマキの採用面接の時でした。
ありがたいことに採用していただけて、オーナーの上津原さんにはとてもお世話になりました。タネマキは、楽しそうな大人がたくさんいるスペースです。誰かが新しいアイテムを持って来るとみんなでキャッキャ盛り上がったり、時にはプログラミングで誰かが躓いたら真剣にアドバイスし合ったりしていて、大好きな空間です。

その後コワーキングスペースの運営に興味がわき、2013年8月に「コワーキングスペース運営者勉強会」に参加しました。
この会は、コワーキングスペースの運営をしている人やこれから運営を予定している人のための勉強会で、毎月第1月曜日に「コワーキングスペース運営者勉強会」に参加している運営者のいずれかのコワーキングスペースを会場としています。
第20回目にあたる次回は2015年1月12日の18:00 〜 22:00に、池袋のコワーキングスペース 「Open Office FOREST」さんで開催されます。ご興味のある方は是非ご参加ください。(Facebookイベントページ
話が逸れましたが、その初めて参加したコワーキングスペース運営者勉強会の会場が7Fでした。その時星野さんに初めてお会いして、コワーキングスペースの運営に興味がある事を伝えたところ、週1回のアルバイトとして、タネマキと掛け持ちでお世話になる事になりました。
それから時は流れ、お手伝いしていた会社から正社員のお誘いを受けたので2014年春に7Fとタネマキを卒業する事になり、その流れでオーナーの星野さんに前々から思っていた、「常勤のスタッフを入れたほうがいい」という提案をしたところ、7Fの店長のお誘いを受け、入社予定の会社よりも7Fで働いているイメージのほうが浮かびやすかったので、2014年5月から店長としてお世話になる事になりました。
私はコワーキングスペースは好きですが、今だから白状しますと7Fの事は特に何とも思っていませんでした。ですが、ここをいかにして自分やみんなが好きになれるような空間にするかというやる気はとてもありましたし、どうやったらもっと良くなるだろうかと毎日考えていたので、 張り切って仕事をしています。
星野さんやスタッフの皆様、利用者の皆様のお力添えのお陰で、約8ヶ月間、本当に少しづつではありますが、過ごしやすい空間になってきていると思います。解決に向かって行動し、それによって解決したり新たな問題が生じたりして、日々その繰り返しです。
前置きが長くなりましたが、今回の記事では私がコワーキングスペース7Fの店長になってからやった事や、解決した事や、新たな問題点をご紹介していきたいと思います。

 

1、まず、大前提として目指していること

「ルールを守って真っ当な使い方をしてくださるお客様を一番大切にしたい。これまでは、ズルをしたり、ゴネる人が得をするような、言った者やった者勝ちの空間になっていたと思うので、正しく使っている方が一番幸せになれるような、健全な空間を目指す。」
7Fはゆるさが魅力のスペースと評価してくださる方もいて、その通りオーナーもスタッフもみんな寛大だったので、色んな事を引き受け過ぎたのだと思います。多くの方に、ゴリ押しが通用すると思われてしまいました。
今でもごくたまに、無理なお願いをされる事があります。提供できるサービスは会員区分や会員オプションの有無などによって変わってくるので、サービス外の事はできません。現在は、そのご要望が可能になるオプションをご提案するようにしています。お金を払ってオプションをご契約いただいている方を大切にして、決して不公平感を抱かれる事が無いようにしています。

【健全な空間を目指す事に関する問題と、解決のためにやった事】
・以前、人気のある貸出物が行方不明で、探してみたところスペースの隅っこのごちゃごちゃした物入れで見つかった事があります。そこに入れた人が得をするような事はあってはならないと思いました。もちろん、しまい場所が分からずにそこに入れてしまった可能性もある為、そういう隙を与えてしまっているこちらの責任が大きいので、箱を片付けました。
・以前はオーナーがいる時は居残りが出来て、夜中までお客様を残したりしていたのですが、終電が早いスタッフがいる事や、居残り前提でなかなか帰り支度をしない方がいたため、23時完全閉店を徹底する事にしました。閉店10〜15分前から「蛍の光」を流すようにしています。
・タバコの吸殻を片付けない方が多くいらっしゃいました。→段階を分けて注意の貼り紙をしました。最初はやんわりと、その後改善が見られなかったので期日を指定して、期日までに改善されない場合は以後の利用は出来ませんという内容にしました。現在は、皆様のご協力のおかげで、ほぼ解決しています。
・集中席のモニターやケーブルを元に戻さずに帰る方も多くいらっしゃいました。→毎日毎日しつこく元に戻しました。その結果、いつの間にか使った方が元に戻してくださるようになりました。
・以前は、利用者さんが当日の利用時間内に使えるコインロッカーのいくつかをスタッフ用の私物入れにしていました。常にスタッフの物が入っているので、日をまたいで利用してしまう方への注意ができませんでした。(月額会員向けの有料ロッカーがあるので、無料で日をまたいで荷物を置く事を認めるわけにはいきません)→受付内にスタッフの私物入れを作って、コインロッカーは空にしました。
・月額会員の入会前に、必ず面談をする事にしました。

【それらによって生じた新たな問題点】
・マナーの悪い方に合わせた厳し目のルールになりがちなので、窮屈さを感じている利用者さんは少なくないかもしれません。
・以前は少人数のスタッフで臨機応変にお客様対応が出来ていたところ、現在はスタッフが16名に増えたため以前のようにはいかず、1人のスタッフの独断がその後のお客様対応に響いてくるようになりました。こういった運営側の事情もあり、ルール外の事は認められない雰囲気になってしまっています。

 

2、快適な空間の提供

利用者さんとスタッフ両方にとって、快適で使いやすい空間にする。
「見学にいらした方が『全体的には良さそうなんだけど、ここは惜しいな』と感じてしまいそうな事を無くす」というテーマで進めていきました。

【快適な空間を目指す事に関する問題と、解決のためにやった事】
・以前はゴミが出ると、営業時間内でも入口前のエレベーターホールに置いていて見苦しかったと思います。→収納スペースにゴミの一時置き場を作って、営業時間内はそこに保管するようにしました。
・以前は、スペース予約が入っている席も特にお知らせが無く、時間が迫ってきたらお声がけして移動をお願いしていました。→予約時間を書き込める予約札は以前からあったので、朝イチで予約席に置く事を徹底しました。また、スペース内に設置してある予定お知らせボードを、エリアごとの予約時間を書き込めるフロアマップつきの予定ホワイトボードに変えました。
・以前はドリンクコーナーに1杯挽きのコーヒーメーカーを入れていて、水は2Lペットボトルを使っていました。また、フリードリンクのお茶も2Lペットボトルを冷蔵庫に入れてセルフサービスで注いでもらう提供の仕方をしていました。そのため、ドリンクコーナーの周りには大量のペットボトルとペットボトルの段ボール箱が積み重なっていて見苦しい事がありました。→フリードリンク用の給茶機を導入しました。
・貸出コーナーがごちゃごちゃしていました。そのため、適当にぐちゃぐちゃの状態で返却される事がありました。貸出用の裁断機が子供の手の届く所にあって危険でした。→貸出コーナーに置くものを厳選して、専用のミニキャビネットやペン立てにしまったり、専用の棚を買って整理しました。裁断機の定位置も作りました。入って数ヶ月はひたすら片付けで、よく棚を組み立てたりケーブル類を束ねたりしていました。その結果、きれいに返却してくれる方がぐっと増えました。
・スタッフが使う受付内がごちゃごちゃしていて、物の定位置がわかりづらい状態でした。販売用のクリアファイルなどの管理もずさんでした。消耗品が無くなってから気づく事が少なくなく、コンビニで急遽買ってくるなどして無駄が多かったです。→収納を増やして、受付内をひたすら片付けました。備品や消耗品管理も、表を作って定期的に在庫チェックと発注をしています。
・お菓子などの販売コーナーの担当者がいないため、いつも在庫が寂しい感じでした。→販売コーナーをつり下げ型から、引き出しを使った置き型にして、毎日補充をするようにしました。思ったより需要が高かったようで、沢山の方に利用していただいています。

【それらによって生じた新たな問題点 】
・以前より便利になったからか、中高生グループの利用者さんが増えました。多くは良い学生さんなのですが、落ち着きがなかったり、集中が切れたら騒ぎ出す方がいたり、貸出物の盗難がありました。→今月から学割を廃止したところ、7Fをファミレスのように使う学生さんは減りました。

 

3、個人利用者さんを大切にする事

月額会員・一時利用ともに個人でもくもくと利用される方が増えました。
できるだけリピーターになっていただけるように、一定以上の空間のクオリティを保つ事を心がけています。

【個人利用者さんを大切にする事に関する問題と、解決のためにやった事】
・以前は大規模な交流会大歓迎だったのですが、利用者さんが増えたため、大規模イベントの際に満席になってしまい、個人利用者さんが来ても座れないという事がありました。また、イベントの時間制限が無かったため、騒がしいイベントが長時間続いてしまい、帰ってしまう方もいました。→個人席をできるだけ確保したいと考え、個人席(白机エリア:参考リンク )をイベントに使えるのは比較的空いている土日の午前中のみにしました。(ちなみに他のエリアなら全時間帯でイベント大歓迎です。)また、オープンスペースでのイベントの時間制限を設けました。イベント時間は3時間まで、準備・原状回復はイベント時間の前後30分まで可能です。

【それによって生じた新たな問題点 】
・交流の機会が減り、コワーキングスペースの良さを活かしきれていない状態です。
・「こんにちは」「お先に」などのスペース内での利用者さん同士の挨拶が減ってしまいました。
・中〜大規模のイベントが開きにくくなってしまいました。今後は会議室の席数を増やす事などで、出来るだけイベントに対応していきたいです。

 

その他

Webサイトからスペース予約ができるようにしたり、スタッフを増やしたり、メンバー紹介用紙を作ったり…
オーナーの星野さんや正社員スタッフのゆーすけさんやスタッフのみんなで力を合わせて、沢山の事を解決してきました。
コワーキングスペース7Fは、これからも皆様のためによりよいスペースにするため努力を惜しみません。
どうぞご期待ください。

 

まとめ

【これからの課題】
店長に就任してから8ヶ月、色々な事をやってきました。
「こうしたい」と思ったらすぐに挑戦できるのは、オーナーの星野さんが自由に任せてくださっているおかげです。
いつも本当にありがとうございます。

そして誰よりも、7Fをご利用いただいている皆様がよりよい空間を作り上げてくださいました。
足を運んでいただきありがとうございます。いつも感謝の気持ちでいっぱいです。

後回しにしてしまって出来ていない事や、新たな課題は、ここに書ききれないくらいあります。
私がお堅くて、環境づくりに比重をかけていたばかりに、利用者間の交流やコミュニティの形成をおろそかにしてしまいました。
来年は、「楽しい」「また来たい」と思っていただけるようなコミュニティ作りに取り組んでいきたいです。
まずは、私が7Fを趣味や勉強のために利用したいと思うので、こんな勉強会・交流会を月1くらいで開きたいと思っています。
・WordPressもくもく勉強会:7FはWeb制作系の技術書が多く、アドバイザーができるスタッフもいるので、Webの勉強の場にはうってつけだと思うのです。みんなで教えあいながら勉強したいです。
・ハンドメイド部:毎月作るものを変えて、色々手作りしたいです。
・イラストレーターの会:毎月テーマを変えて、イラストレーター同士で情報交換や交流をしたいです。テーマ案:線画を交換して自分なりに塗ってみる、会心の出来のpsdファイルを公開してレイヤー名やレイヤー構成がどうなっているか見せっこ、たまにはアナログで絵葉書でも描いてみるなどなど

あとは、本当にすごくすてきなスタッフが沢山在籍しているので、もっともっとスタッフのみんなの良さを活かしていきたいです。

今は、7Fというコワーキングスペースは日本一になるべきスペースだと思っていますし、大好きな空間です。
突然ですが、私が「7Fの運営やっててよかったな」と思う瞬間第1位を発表したいと思います。
それは!
「大切な人を連れてきてくれた時」です。
利用者さんが、友達だったり恋人だったりご家族だったり、大切な方にすすめてくれているのを見ると本当に幸せな気持ちになるので、
もし7Fを気に入っていただけましたら、大切な方をぜひご紹介いただけますとすごくやる気が出ます!どうぞよろしくお願いします!

それでは、また7Fでお目にかかれたら嬉しいです。ここまで読んでいただきありがとうございました。

明日は、神戸のカフーツを主宰されていて、コワーキング協同組合の代表理事でもいらっしゃる伊藤富雄さんです。