重要 2024年1月4日以降のドロップインのご利用につきまして

起業をテーマにしたマンガの中では「マネーの拳」が一番参考になるのでは、と思うので、ご紹介します。

こんにちは。コワーキングスペース7Fの星野邦敏です。

コワーキングスペースを運営していることもありまして、コワーキングスペース7Fに置いておく書籍は、IT関連書籍やビジネス書籍などが多いもので、とはいえ、文字ばかりですと、仕事で疲れた時に読むにはちょっと、ということもあり、コワーキングスペース7Fを利用してくださる方々の趣旨に合いそうな内容でのマンガで分かるシリーズなども数多く置いてあります。
(コワーキングスペース7Fに置いてある書籍一覧はコワーキングスペース7F – リブライズから検索できます。)

起業をテーマにしたマンガの中では「マネーの拳」が一番参考になるのでは、と思うので、ご紹介します。

さて、マンガで分かるシリーズは、マンガと解説文章が混じっていることが一般的ですが、それ以外に、純粋なマンガも数種類ですが置いていまして、特にコワーキングスペースという場所柄もありまして、創業や起業に関するマンガを置いてあります。
この点、起業や会社経営をテーマとしたマンガはそれなりの数ありますが、現実離れした高校生が起業して仲間も特殊能力を持って展開されているマンガや、宝クジが当たった所からスタートの起業マンガなど、どこか非現実的な点があります。

私自身も、前職は投資ファンドやIPO(新規株式公開)などに携わる税理士法人で会計や税務や監査のサラリーマンをした後に、ITをキッカケに起業して現在はコワーキングスペースの運営もしていますが、会社は8期目、個人事業主から数えると10年目になりました。

その経験や、数多くの書籍(マンガ)を読んできた中から、今日は、起業をテーマにしたマンガの中では「マネーの拳」が一番参考になるのでは、と思うので、ご紹介します。

 

「マネーの拳」とは?

ドラゴン桜という東大合格を目指した受験マンガや、銀のアンカーという就職活動マンガや、エンゼルバンクという転職活動マンガ、現在はインベスターZという中学生が投資をするマンガ等を描いている三田紀房さんが、2005年から2009年にかけて連載していた起業に関するマンガです。

「マネーの拳」は、一言で言うと、主人公の花岡拳がTシャツの製造販売というビジネスをゼロから始めて株式上場して社長を退くところまでの架空の物語です。全12巻。

私も個人から起業して10年になり、また前職の税理士法人でサラリーマンながらIPO(新規株式公開)支援的なことも見てきて(「マネーの拳」の登場人物でいうと牧信一郎のポジション)、結構そういうこともあるなということで、マンガながらとても良く出来ているサクセス・ストーリーだなと思って読みました。

起業をテーマにしたマンガの中では「マネーの拳」が一番参考になるのでは、と思うので、ご紹介します。

「マネーの拳」の物語は、大きく、創業から成長期、IPO(新規株式公開)するまでの時期、上場後、の3つに分かれます。

 

創業から成長期(マネーの拳 1巻~5巻)

主人公のボクシングの元世界チャンプの花岡拳が、引退後に居酒屋を経営しますが上手くいかずに、通販事業で財を成した塚原為ノ介と出会って、その後にTシャツの製造販売のビジネスを立ち上げて、ゼロから年商数十億円まで成長する企業を作る、という時期までの話です。
創業当時、そもそもどのビジネスを始めるか考えたり、始めてみたものの資金繰りに苦労したり、人材が集まらなかったり、過去の実績やブランドが無いので取引先に無下にされたり、どこかのタイミングでリソースの多くを突っ込んで勝負を掛けてみたり、というのは、ゼロから創業して5年・10年、会社の代表者として行動してきた人なら、どんな人でも1つくらいは思い当たることはあると思います。そのような時期が描かれています。

 

 

IPO(新規株式公開)するまでの時期(マネーの拳 6巻~7巻)

上場を目指すところから、実際に上場するまでの時期の話です。
私も前職の税理士法人で数社のIPO(新規株式公開)支援にサラリーマンとして関わったことがありましたが、上場を考えようとすると、遅くとも2期前から主幹事証券会社や監査法人が入ってきて、上場申請のための有価証券報告書としてⅠの部・Ⅱの部を作成したり、社内の雰囲気も上場に向けて機運が高まったり慌ただしくなるかと思います。その結果、目標通りに上場できる場合もあれば、上場できない場合もあるし、私は両方のケースに関わったことがあるのですが、「マネーの拳」では上場できて、その後も会社が成長していく、という時期です。社内の思惑的な話は確かにあると思うので、よく描かれていると思いました。

 

上場後(マネーの拳 8巻~12巻)

おそらくは「マネーの拳」が描かれた2005年から2009年にかけてはライブドアを始めとして企業買収などもニュースでよく取り上げられた時期だからか、株主総会における株式比率の攻防などが主に描かれていました。最近でも大塚家具が株式比率の件で話題になったかと思いますが、実際にそのようなことは公開会社では当然にあるわけで、それに投資ファンドも関わって描かれていました。また、上場して優秀な人材の確保が比較的容易になり、創業当時からの社員との軋轢なども描かれていました。一般的に創業当時の社員はストックオプションを行使して辞めていくということもよく聞く話だと思います。会社の内部統制が整っていく様子も描かれていました。最後の社長辞任はあまり無いケースかなと思いますが、綺麗に完結していると思いました。

 

 
と、まあ、文章にすると、あまり伝わらないかもしれませんが、ネタバレし過ぎるのもとも思いますし、もしご興味とお時間が合えば、ぜひ一度読んでみると面白いかと思います。
手っ取り早く、と言ってしまっては語弊があるかもしれませんが、創業から順調にいって上場まで、疑似体験できるかもしれません。
コワーキングスペース7Fにも「マネーの拳」は全巻揃っていますので、もし良かったら読んでみてください。

 

その他の起業に関するマンガ

その他の起業に関するマンガとしましては、自伝シリーズでは、

ソフトバンク創業者の孫正義さんの自伝的マンガ

 
アパホテル創業者の自伝的マンガ

 
ワタミ創業者の渡邉美樹さんの自伝的マンガ

 
などがあるかと思います。
よくメディアで話題に上がる創業者の方々なので、事業内容などもイメージが沸きますし、創業・起業に関心のある人だとすぐに読めてしまうマンガかと思います。

その他にも、起業というジャンルのマンガとして取り上げられる機会は少ないですが、電子工作にハマっている女子大生が色々な作品を作るうちに、結果的に自分の会社を設立する「ハルロック」も、起業のマンガと言えるのではないでしょうか。全4巻。マンガの中に出てくる、猫の様子がTwitterでつぶやかれる電子工作は、実際に販売された実話だそうで、今でもキットが販売されているようです。自分の好きなことをし続けて実際にアイデアを形にして製品化されて売上が立って雇用が生まれてその結果法人化する、というのは理想的な起業の流れのようにも見えます。

 

 
上記のマンガは、全てコワーキングスペース7Fにあります。
仕事の合間にも読めると思いますので、もし良かったら読んでみてください!