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南与野にOPENした「Mees Donuts」を取材しました!

こんにちは。
大宮駅東口でコワーキングスペース7F(ナナエフ)を運営する株式会社コミュニティコムによる地域メディア媒体「大宮経済新聞・浦和経済新聞」のライター・矢島です。

1月21日に新しくオープンした「Mees Donuts(ミーズドーナツ)」をご存知ですか?

場所は南与野駅から徒歩4分……と聞くと、コワーキングスペース7F(ナナエフ)からは遠すぎる!とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。――が、なんとオープン1ヵ月足らずの間に横浜からはるばる足を運んだお客さまも現れたといいますから、距離を理由に視界から外していてはもったいない!浦和経済新聞でも早速「Mees Donuts」のオープンを取材しました!

浦和経済新聞の記事はこちらです。
南与野に豆腐ドーナツ店 子ども食堂などで18年変わらぬ味と価格
https://urawa.keizai.biz/headline/803/

本編記事ではご紹介しきれなかったエピソードなどを「編集後記」としてご紹介します。

かわいくておいしい!

開発が進む南与野駅前の住宅街の一角。アパートの1階にかわいらしい佇まいでお客さまを待つのが、「Mees Donuts」です。

決して人通りが多いわけではなく、取材当日も土曜の朝9:00という週末朝早めの時間のアポだったのですが……ひっきりなしに訪れるお客さまの数にまずはビックリ!「今朝は開店前から行列してお客さまが待ってくださっていて、私たちも驚きました!」と店長のちひろさん。

その人気の秘密は、思わず入りたくなる店舗のかわいさはもちろんのこと、何より見逃せないのがドーナツの確かなおいしさ。

この日私も我が子たちのお土産に買って帰ったのですが、渡すや否や
長女「うわ!ふわっふわ!これはおいしいわ!残りいくつあるの?」
次女「おとうふはにがてだからあんまりすきじゃないかな、っておもってたけど、これはたべられる!」
……と、文字通り、秒でなくなる食いつきっぷり!!

おとうふドーナツ誕生の秘密

このドーナツを開発なさったのは、浦和経済新聞でもご紹介した島田妙美さん。

18年前、おからドーナツが話題になった頃「もっとおいしいドーナツを作ろう!」と一念発起したという島田さん。「個人的にはいろいろなおからドーナツを食べてみて、味や食感など、気になる部分があったんです。でも、世間では大人気。どうしてこれを食べてるの?と聞いてみると『体にいいから』という答えが返ってきます。でも、『体にいい』前に『おいしい』があることって、大事じゃないですか。心が喜んで、体にも優しい…本当にそれを両立できるドーナツを作りたいと思いました」。

そうして半年、手元に材料のおからがなくなったある日のこと。「今日は試作なし!」と思っていた島田さんに、「肉団子のつなぎに豆腐を入れたらおいしかった」と豆腐を使うことをスタッフが提案してきたのだとか。最初は「そんなことしたら生地が爆発しちゃう!」と聞く耳を持たなかった島田さんでしたが、あまりに熱心な説得に折れ試作してみたら……ふんわりもっちり!島田さんの目指すおとうふドーナツの原型が生まれた瞬間でした。

その後、それぞれの素材やレシピに改良を加え出来上がったおとうふドーナツ。当時から味を変えず、おとうふ・豆乳・卵・ドーナツ粉というシンプルな材料で作り続けています。

店長のちひろさん・副店長の彩実さんは、島田さんの娘さん。このドーナツを幼い頃から食べ続けてきた立場でもあります。「時間をかけ、思いを込めてたどりついた味を変えないように、一つ一つ大切に作っています」と声を揃えます。

「100円」に込めた思い

そしてもう一つお店が強くこだわるのが、「プレーン100円」という価格。子どもたちが100円握りしめて気軽に買いに来られるように、という思いを貫き、発売当初から100円のまま売り続けているのだそう。

ちひろさんと彩実さんも、「この店の開店前からキッチンカーでドーナツを売っているときも、子どもたちがそれぞれのお小遣いを手に思い思いの数のドーナツを買っていくんです」と笑顔を浮かべながらその風景を共有してくれます。

それもこれも、すべての土台となるのが、島田さんの「子どもたちを守りたい」という思い。子育てネットワークや子ども食堂を運営する島田さんは、ご自身が運営する「夕暮れ食堂」というネーミングを小学5年生の頃に既に決めていたほど、長きにわたって思いを育ててきたのだそう。

「当時近所のお店で揚げたてのコロッケが100円だったんですよ。そのおじちゃんの顔、優しさ、そっと渡されるコロッケの熱さやおいしさ…。ドーナツ100円は、そのおじちゃんそのものなんです。だから100円は絶対に譲れない。原材料費だって昔の倍まで上がっているけれど、これからも変わりません」と島田さんはまっすぐ語ってくださいました。

そしてこんなお話も……。

「子ども食堂などというと、素人・手弁当で活動しているようにも見られがちですが、安心できる上質なものをきちんと提供したいとも思っています。だからこそ、管理栄養士さんと契約して商品のカロリーや栄養価を計算したり、スタッフへの衛生教育等をプロの目線で行っていただいたりもしています」。「体にいい」だけではなく「心が満たされる」こととの両立を目指したおとうふドーナツ開発の時のように、何かを捨てることなく丁寧に形にする島田さんらしさをここでも垣間見ました。

おしまいに

開店当初は想像を上回る人気で品切れになる時間帯もあったようですが、今では製造ペースも上げ、安定して提供できつつあるそう。1週間前から予約も可能だそうですよ!

https://twitter.com/MeesDonuts/status/1619144176452648961

そして、このお店のオープンで立ち止まることなく、今後も「子どもを守るインフラ作り」に取り組むみなさん。お店の一角では、売り上げの一部がこども食堂の活動費になるグッズの販売を行うほか、まだ公にはなっていないプロジェクトも進行中とのこと…!今後の動向も必見ですよ!

それだけでもおいしいおとうふドーナツですが、ストーリーにふれるともっとやさしく、あたたかな味に感じられるはず。ぜひお腹と心を満たしながら、子どもたちに優しい未来づくりにちょっと携わってみる……そんなひと時はいかがでしょう?

購入翌日にいただいたドーナツもしっかりおいしかったので、休日に購入したドーナツを手に、「翌日はコワーキングスペース7F(ナナエフ)で集中!」という過ごし方もオススメですよ!

・Mees Donuts
埼玉県さいたま市中央区鈴谷2丁目793
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