短編映画の祭典「第9回岩槻映画祭」を取材してきました!

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 こんにちは。大宮駅東口でコワーキングスペース7F(ナナエフ)を運営する株式会社コミュニティコムによる地域メディア媒体「大宮経済新聞・浦和経済新聞」のライター・丸山と申します。


 2025年2月8日、さいたま市民会館いわつきで開催された「第9回岩槻映画祭」を取材してきました。記事でご紹介しきれなかったインタビューやイベントの様子を編集後記としてご紹介します。

大宮経済新聞の記事はこちらです。
短編映画コンペティション「岩槻映画祭」 140作品からグランプリ決まる(大宮経済新聞)
https://omiya.keizai.biz/headline/1954/

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岩槻映画祭とは?

 「市民による市民のための映画祭」をモットーに2014年から開催されている映画祭なんです。市民にもっと映画を身近に感じてもらい楽しんでもらうために、撮影のエキストラや映画祭のボランティアを募集したり、映画祭で授与される賞の1つである観客賞は当日に作品を鑑賞したお客様の投票によって受賞作品が決めるなど、市民も参加しやすい取り組みがなされています。取り扱うのは短編映画のみで、全国から作品が寄せられ受賞作品は各地の映画祭でも賞を取ったり招待作品として上映されるきっかけとなる、いわば短編映画の登竜門的な存在なんだとか。

 実行委員長の齋藤淳さんは、「生まれ育った岩槻の慣れ親しんだ景色をテレビやスクリーンで見たい、普段の日常を過ごしている風景が映ることで作品を身近に感じてほしい」という思いで、岩槻のロケ地やエキストラを紹介し撮影をサポートする「岩槻ロケーションサービス」という活動にも取り組んでいます。

 齋藤さんの岩槻や映画への深い愛情が今回の映画祭で本邦初公開されたオール岩槻ロケ作品「Iドール」の制作に繋がっていったんだそう。劇中には雛人形の名工として知られる石川潤平さんをモデルにしたキャラクターも登場するなど、ロケーション以外にも岩槻らしさが散りばめられていました。

 この作品には3つの目標があるそうで、1つ目は「全国に広めていくこと」、2つ目は「劇中に登場するアイドルグループ『シグナル坂』に岩槻でのイベント参加をしてもらい活躍してもらうこと」、3つ目は「同じキャストでもう一本映画を制作すること」なんだとか。今回の上映だけで満足することなく、熱い気持ちをもって地元を盛り上げるべく先を見据えて行動する齋藤さんの姿勢に感銘を受けました。

 舞台挨拶では中泉監督や出演俳優陣のほか制作に協力なさった地元の方々も多く登壇され、和気あいあいとした雰囲気が伝わってきました。ご来場のお客様へお話を伺うとお友達と鑑賞するのを毎年楽しみにしているという方も多くいらっしゃいました。この映画祭が地域の交流の場としての役割も果たしている事も実感すると同時に、岩槻の皆さんの地元への愛着の深さも垣間見え温かな気持ちになりました。

短編映画を身近な存在に

 今回の映画祭では「北図書館ショートフィルム制作プロジェクト」の活動発表として「さいたま新都心の宝物」というテーマで中高生が制作した作品も上映されました。生徒さんたちの指導にあたったのは尚美学園大学情報表現学科で准教授を務めつつ商業映像制作の現場でも活躍している藤橋誠さん。藤橋さんは監督として制作した映画が過去の岩槻映画祭で上映された経歴もおありだそう。藤橋さんが実際に映像を制作する時と同じステップでシナリオ決め〜撮影〜編集までの全工程をすべて経験出来る4日間は、タイトなスケジュールでありつつも映画への興味関心の高い生徒さんたちにとってはとても刺激的な日々だったようです。

 監督として絵コンテを作成する、撮影前にロケハンに出向く、ガンマイクやカメラなど本格的な機材を使用し自分たちの手で撮影する。そんなプロの世界を体験した感想を発表する生徒さんたちの目は達成感や次の目標への希望でキラキラと輝いていました。

 レジェンド監督コーナーで上映された瑚海みどり監督の「ヴィスコンティに会いたくて」「橋の下で」を拝見し、年を重ねた女性が人生の岐路に立たされた時諦めたくなってしまったり絶望に負けそうになってしまった瞬間に誰かに背中を押してもらって進んでいく姿に心を打たれました。トークショーでは瑚海監督の「日本ではなぜか女性は年を重ねるごとに価値が低く見られてしまう風潮がある。そんな風潮に負けずに強い気持ちを持ち続けたい。」という力強いメッセージに励まされました。

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 今まで映画=全国ロードショーの長編映画というイメージがあり、今回の取材が短編映画に初めてふれる機会となりました。短いストーリーだからこそ作品に込められた思いが凝縮されしっかりと伝わってきますし、登場人物が多すぎず世界に入り込みやすいとも感じました。皆さんも平日の夜など限られた時間で気分転換したい時や新たな学びや気付きのヒントが欲しい時に短編映画の世界に浸ってみませんか♪そして来年の岩槻映画祭にもぜひ足を運んでみてくださいね。


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