氷川参道の「BURGER TERRACE大宮店」を取材してきました。

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こんにちは。大宮駅東口でコワーキングスペース7F(ナナエフ)を運営する株式会社コミュニティコムによる地域メディア媒体「大宮経済新聞・浦和経済新聞」のライター・丸山と申します。

 2025年12月10日武蔵一宮氷川参道沿いにオープンした「BURGER TERRACE大宮店」を取材してきました。記事でご紹介しきれなかったオープンまでの経緯やハンバーガーに込められた思いを編集後記としてご紹介します。

大宮経済新聞の記事はこちらです。
大宮・氷川神社参道に「バーガーテラス」 障害者就労支援の新たな形に
https://omiya.keizai.biz/headline/2063/

 一見すると、こだわりのグルメバーガーを提供するおしゃれなお店ですが、実はここは就労継続支援A型の施設でもあります。
このお店を運営しているのは、デコボコベース株式会社。

 障害のある方と雇用契約を結び、福祉の資格を持つ支援員が一人ひとりの特性に合わせたサポートを行いながら、2年を目安に一般就労へとつなげていくことを目指しています。「BURGER TERRACE」では、ただ「働く」のではなく、働きながら自分自身の特性を理解し、将来に向けたキャリア計画を立てていける仕組みが整えられています。6段階のステップアップ制度を導入し、成長が時給にも反映されるため、達成感を感じながら働けるのも特徴です。

「デコボコが活きる社会」を目指して

 デコボコベースは「デコボコが活きる社会を創る」という企業ビジョンを掲げています。発達障害や精神障害のある方が、デコボコを抱えていても活躍でき、生きやすい社会にしたい。そんな想いのもと、0歳から65歳まで、生まれてから働くまでのライフステージに寄り添う支援事業を行っています。児童発達支援事業、自立訓練事業、就労支援事業を全国で展開し、現在は382の事業所を設置。さいたま市内にも13の事業所があります。


 12年前からは、福祉をフランチャイズ化する「ソーシャルフランチャイズ」という独自のビジネスモデルを展開。都市部だけに支援が集中するのではなく、それぞれの地域の特性に合った福祉を根づかせ、長く続けていくことを大切にしています。就労支援を続ける中で、「一般企業で働くことがどうしても難しい方もいる」という現実に直面してきたデコボコベース。そこで、新たな挑戦として“職場”と“支援施設”を両立させた場所をつくることを決意しました。

 「BURGER TERRACE」は、一般市場でしっかりと競争力を持つ飲食店でありながら、精神保健福祉士などの資格を持つ支援員が、仕事面でも丁寧にサポートします。オペレーションも覚えやすいように工夫され、作業はできる限りシンプルに設計されています。「地域に住む発達障害のある方にも、ハンバーガーを楽しみに来てくださるお客様にも“BURGER TERRACEがここにあって良かった”と思ってもらえるお店にしたい」そんな想いが、このお店の根底にあります。まずはハンバーガーのおいしさを知ってもらい、その先で、就労支援施設としての役割も温かく見守ってもらえたら。


 将来的には、店舗運営と支援のオペレーションが安定した後、理念に共感する他の支援事業者へ向けてフランチャイズ展開し、全国に「BURGER TERRACE」を広げていく予定です。

「おいしさ」に本気で向き合う理由

 「BURGER TERRACE」の商品づくりは、「高品質だけど工程は複雑すぎない」それでいて、手間をかけることでしっかりと味の違いが出ることを大切にしています。「自分たちが作っている商品が、地域で評判になっている」そう感じてもらえることが、利用者さんの誇りにつながると考え、商品開発にも全力を注いできました。


 まず、メニューにハンバーガーを選んだ理由は、市場規模が大きく、老若男女に愛される、工程を細分化し作業をシンプルにできる、分担作業でチームワークを実感できる、食中毒リスクが限定的である、といった基準を満たしていたからです。

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1番人気の和牛チーズバーガーセット

こだわり抜いた素材と製法                              

 バンズは、全国のグルメバーガー店から「バンズの神様」と慕われる、東新宿「峰屋」の高橋康弘さんがレシピを考案。トランプ大統領に提供されたハンバーガーのバンズも手がけた方で、40年のキャリアの中でも初めて、週3回店舗に通い直接技術指導も行っています。幻の小麦と呼ばれる「ハルユタカ」の最高等級・特等粉を使用して、店内で粉からこねるところから手作りすることで、口どけの良いバンズが完成しました。


 パティには秋田牛100%を使用。注文ごとに鉄板で押し付け焼く「スマッシュ製法」で、香ばしさと旨味を凝縮。ソースやピクルスも、都内有名レストランのシェフから学んだレシピをもとに、日本人の口に馴染む優しい味に仕上げています。ポテトは生のじゃがいもを店内でカットし、油を使わずコンベクションオーブンで焼き上げます。火傷のリスクを減らし、油の匂いも抑えられるため、支援施設としても安心。お客様にとっても、より気軽に楽しめる一品です。


 ふわっと軽い口当たりで小麦の香りが鼻を抜けるバンズ、ジューシーさを残しつつカリッと焼かれたパティ、飴色にソテーし甘さを最大限引き出した玉ねぎ、フレッシュなトマトとレタス、全体を軽やかにまとめるバーガーソースとピクルス。大きなハンバーガーも一口ごとにおいしさを噛みしめる内に、あっという間に完食してしまいます。ハンバーガーの相棒といえばポテトですよね。「BURGER TERRACE」のポテトはしっとりホクホクとした食感で優しい塩味が、大人も子どもも手が止まらなくなる味わいです。自家製レモネードスパークリングも、レモンのすっきりとした甘さと香りがハンバーガーのお供にピッタリでした。

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バンズを頬張った瞬間の小麦の香りが印象的

想像以上の反響と、これから

 10月中旬からはオペレーション確認のためプレオープンを実施。すると、「参道沿いのおいしいハンバーガー屋」として評判が広まり、連日行列ができるほどの大盛況に。仕込みが追いつかず、開店時間を12時に変更した日には、25人ものお客様が並んで待っていたこともあったそうです。その光景に励まされながら、「忙しさに負けず、丁寧に、美味しいハンバーガーを提供し続けたい」と、スタッフの気持ちも引き締まりました。

温かさを包んで届ける場所

 開放的な店内にはソファ席のほかコンセント付きのカウンター席、参道をゆっくり眺められる席もあり、ファミリーや友人との楽しい時間にも一人でのんびり過ごしたい時間にも最適です。六角形のローテーブルは、Bibliの前身であるさいたま市立大宮図書館の児童書コーナーで長年にわたり大宮の子ども達の成長を見守ってきたもの。

 空間づくりにもこだわり、木目と緑を活かしたシンプルで居心地の良いデザインに。壁紙には、ランダムな模様の中に“凸凹”模様のハンバーガーが描かれ、多様性をさりげなく伝えています。


 「BURGER TERRACE」のコンセプトは「WARM FOOD」。手作りの美味しさ、地域に開かれた空間、多様な特性を持つクルーが紡ぐ温かい物語。そのすべてを、ハンバーガーという形で地域に届けていきます。ここで働いた経験が、誰かの未来につながっていく。そして、地域の日常の中に、そっと寄り添うお店であり続ける。そんな「BURGER TERRACE」のこれからが、とても楽しみです。


コワーキングスペース7Fから徒歩15分、途中にはコミュニティコムが運営するシェアキッチン「CLOCK KITCHEN氷川参道店」もあります。ランチやお散歩にぜひ。


BURGER TERRACE大宮店
埼玉県さいたま市大宮区高鼻町2丁目1番地1号大宮Bibli 1F
大宮駅東口徒歩10分


コワーキングスペース7F(ナナエフ)を運営する株式会社コミュニティコムでは、地域の情報をお届けするメディア媒体「大宮経済新聞」「浦和経済新聞」を運営しています。記事を読んでくれた地域の人が「こんなイベントがあるなら行ってみよう」「こういう施設がオープンしたなら見てみよう」「自分も同じようなイベントができるかも」と何かしらのアクションを起こすことで、地域の経済が少しでも動けば、地域を盛り上げることにつながります。