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伊勢丹浦和店の「くつしたモンキーツリー」世古口まりかさんを取材しました

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こんにちは!コワーキングスペース7Fスタッフのみいです!

2020年12月25日まで伊勢丹浦和店に展示されている「くつしたモンキー」でできたクリスマスツリーを取材させていただきました。こちらのブログでは編集後記として、記事には載せきれなかった「くつしたモンキープロジェクト」のお話をご紹介します。

浦和経済新聞の記事はこちら

伊勢丹浦和店にくつしたモンキーツリー 3.11から10年、今年でラスト

くつしたモンキーとは?

  

さかのぼること100年以上前、くつしたモンキーはアメリカで誕生しました。

貧しいおじいちゃん・おばあちゃんがクリスマスに孫にプレゼントを渡したいと思い、家にあった靴下でサルのぬいぐるみを作ってあげたところから始まったと言われています。

何もない時の誰かへの贈り物として始まったくつしたモンキーは、世界的に「ソックモンキー」と呼ばれ、広がりを見せています。

  

作り手によって個性が出るため、一つ一つオリジナルのモンキーが出来あがる

LO&PE365の誕生

この「くつしたモンキープロジェクト」を主催しているのは、北浦和を拠点として活動をしているLO&PE365(ロープサンロクゴ)という地域サークルです。浦和で生まれ育った世古口まりかさんは、5年間のアメリカ生活から帰国後、日本にも笑顔を増やしたいと思い2009年に団体を立ち上げました。

  

30人程度で料理をしたり、おすすめの本を持ち寄ったり、活動内容はさまざま

  

味噌や梅干しづくりなどものづくりを通して、人と出会い仲間をつくる。

  

そんな輪を北浦和から広げていた2011年3月、東北で東日本大震災が発生しました。

まだ行政の支援もままならなかった3月15日、世古口さんは物資集めを始めました。震災発生直後、「誰かの役に立ちたい」という思いを持った近所の人たちが4日間で1000人以上集い、多くの物資が集まりました。近所の中学生たちは、北浦和からさいたま新都心スーパーアリーナまで自転車を漕ぎ、集まった物資を届け続けました。

怒涛の4日間が過ぎ、世古口さんは抜け殻のようになりながらも、「これから先は行政が支援に入る。何か他にできることはないか」と考えていました。そこで、以前からサークル内で作成していたくつしたモンキーを被災地へ届けようと新たに始まったのが、「くつしたモンキープロジェクト」です。

くつしたモンキープロジェクト

  

このプロジェクトが始まった2011年から今まで、10年間の間に届けられたくつしたモンキーの数は、なんと5000体以上!毎年3月に南三陸へ足を運び、仮設住宅や商店街、施設などを訪れて手渡しをしています。年齢も性別も関係なく、くつしたモンキーを手に取ると、ホッと笑顔が見えます。翌年同じ場所を訪れると、以前に渡したくつしたモンキーが大切に飾られているところを見つけるそうです。

10年間で出会った南三陸町の方々

  

南三陸で出会った人にまた会いに行く、くつしたモンキーはそのための大切なツールとなっています。

 

さらに世古口さんはボランティアについて、「自分のできる範囲でできることをやる、想いをつなぐものであってほしい」と話していました。これまで5000体以上のくつしたモンキーを作るまでに関わった人たちは、小学生から90代まで年齢も職業もじつにさまざまです。それぞれの人がそれぞれの場所でできることをする。色々な人の力を集結させてきた世古口さんの10年間の活動を、ほんの少しのぞくことができました。

さいごに

  

私自身、浦和で生まれ育ちましたが、東日本大震災をきっかけに災害や防災に関心を持ち、高校生の頃から今までにも何度か東北を訪問させていただいています。そんな私がはじめて訪れた場所が、宮城県の南三陸町でした。私も大好きな浦和と南三陸のひとをつなぐ世古口さんを取材させていただきながら、とても温かい気持ちになりました。

10年という月日を経たこのプロジェクトは、今年で終わります。

「プロジェクトが終わっても、ここでできた繋がりを大切につなげていきたい」と言います。今後も笑顔を増やす活動の中でやりたいことがあるそうです。次はどのような輪が広がっていくのか、世古口さんのまわりで連鎖するたくさんの笑顔を、私も楽しみにしています!

  

笑顔がつながりますように!

  

コワーキングスペース7F(ナナエフ)は、2011年3月の東日本大震災をきっかけにそれまで東京で会社を経営していた星野邦敏が「地元に戻って何かをはじめよう」と立ち上げました。東日本大震災は未曾有の災害でしたが、それをきっかけにいろいろな活動が始まり、人の輪がつながりました。あれからもうすぐ10年。今年はコロナという別の困難が世界を襲いましたが、10年後「コロナがきっかけで繋がった輪が地域を笑顔にしている」ことを祈って、街の記録係である「大宮経済新聞」「浦和経済新聞」で取材を続けます。

取材にご協力いただき、ありがとうございました。

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