大宮・氷川参道沿いにオープンしたイタリアンカフェ「mani e mano」を取材しました!

こんにちは。
大宮駅東口でコワーキングスペース7F(ナナエフ)を運営する株式会社コミュニティコムによる地域メディア媒体「大宮経済新聞・浦和経済新聞」のライター・矢島です。

1月25日、大宮・氷川参道沿いにイタリアンカフェ「mani e mano(マニ エ マーノ)」がオープンしました。お友達とのゆっくりしたひとときはもちろん、おひとりさまでランチに立ち寄ったり、ディナータイムにお酒を楽しみに足しげく通ったりする男性も多いというこのお店。おしゃれさと居心地を両立した、懐の深い雰囲気が魅力の一つです。

オープンからまだ間もないこちらのお店を、大宮経済新聞で取材しました。そちらの記事でご紹介しきれなかったこぼれ話を、この編集後記ではたっぷりとご紹介します。

大宮経済新聞の記事はこちら

大宮・氷川参道にイタリアンカフェ 20年越しの夫婦の夢を形に
https://omiya.keizai.biz/headline/1828/

すぐに足を運べる気軽さと、静かに時が流れる落ち着きと

ずっと「夫婦で店を」という夢をあたためてきた、店主の薬師神さんご夫妻。いよいよそれを形にすべく、本格的な準備を開始したのは1年ほど前。近隣エリアでさまざまな物件を検討する中で、この秋、今回の場所との出会いがあったといいます。

窓の外には、欅が立ち並んだ参道と大宮図書館のテラスが

「正直なところ、目につきにくい2階という点が最初は引っかかりました。ところが、1階フロアが半地下のように少し下がった作りのビルのため、実際に内見してみると2階というより1.5階という感覚。意外と路面との距離が近いんですよね。それでいて道行く人々の喧騒からはほどよく距離も取れる。むしろよい雰囲気が作れるのではないかと感じました」と昌樹さん。

確かに、見下ろせば道行く人と目が合う距離感でありながら、目線をまっすぐ正面に向けると人目を気にせずくつろげる開放感と落ち着きが。さらに、緑あふれる参道からは、季節感まで味わえます。

店内にはカウンター席とテーブル席が。ゆくゆくは参道に面したテラス席も利用できるようにしたいとのこと

近隣に様々なお店が立ち並ぶ氷川参道ですが、そういえば「センスの良い空間で満足できるごはんにも軽食やお茶だけにも対応できて、おしゃべりにもゆったりにも対応できる個人店」って、ありそうでなかなかない気がします。ランチ後の落ち着いた昼下がりに、読書や書きものを過ごすのにもよさそうですが……場所ばかり占拠してしまうような過ごし方は遠慮したほうがいいかしら、と念のため伺ってみたところ「そんな風に過ごされる方、とっても多いですよ!おうちのように過ごしていただくのが私たちの喜びですので、大歓迎です」とのこと。

キッチンの目の前で、お料理と共にご夫婦との会話を楽しむという過ごし方も

実際に、ご近所のお客さまから「こういうお店を待っていました」と声をかけられたこともあるのだとか。まさに、みんなが待ち望んでいた「ちょうどいいお店」なのではないでしょうか。

お腹だけではなく心も満たす場でありたい

店内には小さなお客様からの似顔絵が

このお店はお二人が出会って以来20年近くにわたって思いをあたためてきた念願の場所。取材中、とても印象的だったのが、夢に向けて二人三脚で歩んできたご夫婦の仲睦まじさと、それに支えられたお店への思いです。

グリーンと木材が心地よい店内

「飲食店で『おいしい』のは当たり前ですから。お腹だけではなく、心を満たしていただける、そんな場所を作りたいと思いました。その点で、妻はお客さまとの距離感もうまく、お客さまがしてほしいことに気づけるきめ細やかな目線を持っています。ほどよい接客で、居心地の良さを作り上げられると安心して任せています」と、昌樹さんは陽子さんに全幅の信頼を寄せます。

本編記事でもご紹介した通り、昌樹さんとの夢を形にすべく、さまざまな飲食店で経験を積んできた妻・陽子さん。結婚、出産という大きなライフイベントがありながらも、パートタイムで働くなど、ご自身のできることをできる形で選び取りながら、目標に向かって歩んできました。そんなひたむきな思いは、夢が実現した今もこれからも変わりません。

通路の奥には半個室も。人目を気にせずプライベート感のある時間を楽しむことも

「お客さまには『いらっしゃいませ』ではなく、『こんにちは』『おかえりなさい』と声をかける、そんなお店でありたいと思うんです。私たちは育児経験もあるので、小さなお子さま連れのお客さまにも遠慮しないでいただきたいし、一度きりのご縁ではなく何度もお話しできる機会があったらうれしいと思っています」と陽子さんは笑顔を向けてくれました。

気になるお料理は……

撮影に際して、定休日にもかかわらず実際に腕を振るってお料理を準備してくださった昌樹さん。今回はそんなお料理たちも、ほんの一部とはなりますが詳しくご紹介します。

その日ならではの組み合わせが楽しめるアンティパストとサラダのプレート

この日ご用意くださったのは、アンティパストセット。この日のアンティパストのプレートは、サラダと前菜2品(自家製の鶏ハム、タコとセロリのマリネ)が一皿に。前菜のラインナップは、昌樹さんの気まぐれで不定期に変わるそう。どんなお料理に会えるかもまた楽しみですね。

サラダには、酸味が強すぎずほんのり甘みのある自家製のドレッシングとともに、程よくスパイスの効いたキャロットラペが。「『このドレッシングがおいしい!』と食べてくれるお子さんもいらっしゃいました」と陽子さん。まさにその通りで、セットのサラダと侮るなかれ、思わずうれしくなる一皿に、既に満足度がグンとアップしました!

3種類ほどのラインナップから選べる週替わりのパスタをご用意

そしてパスタはオープン直後のランチメニューにも登場したという「海老とブロッコリーのトマトクリーム」。最初はメニュー名をお聞きせずいただいていたのですが、「これは……ウニ?」と思うほど、ソースにコクが。濃厚ではありつつしつこくないので、ペロリと平らげてしまいました。ランチセットのパスタは週替わりとなりますが、ディナーでは定番メニューとのことです。

そして食後にはデザートまで……!コーヒーとともに、陽子さんお手製の「イチゴのブランマンジェ」をいただきました。(コーヒーは、ランチセットに⁺300円でつけることもできます)

心許ないほどにフルフルのやわらかなブランマンジェの上に添えられたいちごの果実とソースはしっかりした甘みがあり、はっきりしたコントラストが食後のアクセントにたまりません。ランチ用のデザートではないので、ボリュームはたっぷり。

さまざまな場所にあしらわれたドライフラワーが空間をセンスアップしている

この記事の前半で「おいしいのは当たり前」とおっしゃっていた昌樹さんですが、当たり前レベルを大きく超え、心までタプタプに満たしてくれるお料理たちでございました……!

ちなみに、陽子さん曰く「オイルベースのパスタもオススメなんです!お皿に残った汁を、最後まで飲み干したくなる……というか、実際に私は飲み干しちゃいます!」とのこと。楽しみがどんどん増えていきます。そしてそんなコメントにまた、ご夫婦の仲の良さを垣間見たのでした。

おしまいに

1日1日を丁寧に積み上げるご夫婦の真摯な姿勢が魅力の一つ

「大きなお店ならではのこともあるけれど、全てに目と手が行き届く小さな店だからこそできることもある。それが形にできる毎日をうれしくおもいます」と昌樹さん。その隣で陽子さんは「ようやくここからがスタートだっていう気分です」と優しく微笑みます。筆者自身、地元で暮らす者として、ここでスタートをきってくれたことに、こんな素敵な場所を作り出してくれたことに、思わずお礼を伝えずにはいられない取材となりました。

来店時はこの看板を目印に

大宮駅からもさいたま新都心駅からも、徒歩13分ほど。コワーキングスペース7F(ナナエフ)でのお仕事の前後や合間のお散歩に、ぜひお立ち寄りくださいね。

mani e mano
さいたま市大宮区浅間町2-47-2chene氷川参道2F
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