地域と人をスポーツでつなぐ「大宮第二公園テニススクール」を取材しました

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こんにちは。

大宮駅東口でコワーキングスペース7F(ナナエフ)を運営する株式会社コミュニティコムによる地域メディア媒体「大宮経済新聞浦和経済新聞」のライター・はるです。

今回、4月2日に開校した大宮第二公園テニススクールの取材へ行ってまいりました。そこでは、楽しそうにテニスの練習をする子どもたちの姿と、見守る保護者の方、笑顔で子どもたちに接するコーチたちの姿がありました。

大宮第二公園テニススクール運営の中心となるメンバーのみなさんに、詳しくお話を聞いてまいりました。どうやら、テニススクールだけでなく、もっと大きなねらいがあるようです…。

そんなことも含めて、こちらのブログで詳しくご紹介しようと思います。

大宮経済新聞の記事はこちらです。

大宮第二公園内にテニススクール スポーツを気軽に楽しめる場作りを
https://omiya.keizai.biz/headline/1973/

―大宮第2公園テニススクールが描く“地域活性”のかたち―

埼玉県・大宮の中心部に広がる「大宮第二公園」周辺。古くは氷川神社の門前町として栄え、観光地として料亭が立ち並び、人々の憩いの場として親しまれてきました。そんな歴史ある場所で、2025年春から新たな取り組みが始まっています。

それが「大宮第二公園テニススクール」です。とはいえ、ただのスポーツ教室ではありません。

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テニススクールの外観

公園という公共の場を起点に、人を集め、地域を元気にしていこうとする。これは、そんな先進的なプロジェクトの第一歩なのです。

地域で育てる、スポーツの場

テニススクールの運営を担うのは、RB大宮を中心に、埼玉県公園緑地協会、埼玉県造園業協会の三者。民間と公共が連携しながら取り組む、地域密着型のプロジェクトです。

「子どもの頃からこの公園でテニスをしてきました。勝って、負けて、泣いたり笑ったりしてきた場所。だからこそ、次の世代に何かを返したかったんです」。そう話すのは、運営に携わる一般社団法人「ラケットスポーツ振興会」理事の長曽我部剛(ちょうそかべ・ごう)さん。

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テニススクール運営のみなさん

当たり前にそこにある大宮第二公園。散歩や自転車で通り過ぎる場所ではあっても、「スポーツをする場所」となると、少しハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。

テニスコートはあるけれど、上級者のプレーを目にすると「自分には無理かも」と思ってしまう。そんな“最初の一歩”の壁を、取り払いたかったと長曽我部さんは話します。

公共施設だからこそできるテニススクールの特色

大宮第二公園テニススクールは、ラケットを初めて握る方から経験者まで、誰にでも開かれた場所です。レッスン料は民間のスクールに比べてかなり抑えられており、ジュニアからシニアまで、幅広い世代が通いやすい設計になっています。

コーチ陣は、全国的にも知られる石塚コーチを筆頭に6人。公式サイトには、コーチのプロフィールが写真付きで掲載されており、親しみがより増します。

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笑顔で声をかけつつ球出しをする石塚コーチ

レッスンの様子を見学すると、手厚く、丁寧な指導が行われている印象を受けました。

取材時に行われていたのは、小学生向けのジュニアレッスン。多くの子どもたちはテニス未経験とのことでしたが、みんな楽しそうにボールを追いかけていました。学校でもなかなか経験できないテニスを、身近な場所で学べるという意義は大きいものです。

「ジュニアクラスで初めてラケットを握る初心者のお子さんも大人の方も、最終的なゴールは『ゲームを楽しんでもらう』ということです。テニスレッスンでレッスンだけをするのではなく、ゲームを楽しめる技術を身につけて、長くテニスを楽しんでもらいたいです」と、ヘッドコーチの石塚翼(いしつか・たすく)さんは話します。

公共施設だからこそ、長く、安定して地域に開かれた場を提供できる。地元を大切に思い活動する、中心メンバーの皆さんの気持ちが、プロジェクトの大きな土台になっていることを強く感じます。

現在の参加者は54人(取材当時)。将来的には400人規模を見込んでおり、ナイター照明の導入や開講曜日の拡充など、より柔軟な運営体制が検討されています。

スポーツをきっかけに、まちと人をつなぐ

このテニススクールが目指すのは、単なる“習いごと”の場ではありません。たとえば、管理棟を「クラブハウス」として整備し、プレー後にコーヒーを飲みながら談笑できる空間をつくる構想もあるそうです。

「ドイツのスポーツ公園のように、プレー後に仲間とビールを飲んで帰る。そんな文化があってもいいと思うんです」と話すのは、RB大宮の小沼航士さん。

公共施設を憩いの場として捉え、人が集い、つながり、日常の延長線上に楽しみが生まれる――。このテニススクールは、まるで“まちのリビング”のような存在を目指しているのです。何やら、文化的な香りがしてきますね。

RB大宮の掲げる「スポーツを通じた社会貢献」という理念が、まさにここに表れています。小沼さんが語る大宮第二公園の未来。その瞳の輝きから、地域を思い、仲間とともにプロジェクトを前へ進めていく姿勢が伝わってきました。

健康寿命をのばす、地域課題へのアプローチ

この取り組みでは、「健康寿命の延伸」にも力が注がれています。高齢化が進む中、スポーツを通じて医療費や介護費の抑制につなげていくことは、地域にとって重要な課題です。

「年齢を重ねても元気に過ごせる人が増えるだけで、地域の未来は大きく変わります。テニススクールは、そのきっかけになれると信じています」(長曽我部さん)

大宮第二公園テニススクールは、経済、福祉、健康――さまざまな側面から、持続可能なまちづくりに貢献しようとしています。

ライフスタイルを提案する場所へ

「大宮の人って、すごくオープンマインドで、外から来た人もすぐに受け入れてくれる。だからこそ、ここでなら新しいことができると思ったんです」。小沼さんのこの言葉は、このプロジェクト全体を象徴しているように感じます。

地域の人が中心となって、地域を動かす。公共の場が、人と人、地域と人をつなぐ拠点になる。そのきっかけとなるのが、スポーツ。これは、スポーツを通じたライフスタイルの提案でもあるのです。

大宮第二公園から始まったこのテニススクールが、地域活性の新しいモデルとして歩み出した今。これからどんな展開を見せてくれるのか、ますます楽しみになってきました。

大宮駅東口からも歩いて向かうことができる大宮第二公園。コワーキングスペース7F(ナナエフ)でのお仕事の後に、お散歩がてらぜひ一度足を運んでみてください。

きっと、ここにしかない“動き出した地域”の姿に出会えるはずです。

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木のイラストがTを模しているスクールのマーク。ここでも大宮第二公園を身近に感じます。

大宮第二公園テニススクール

埼玉県さいたま市大宮区寿能町2-405 大宮第二公園  No.17・18 テニスコート
https://sgrum.com/web/omiya2parktennis/


大宮経済新聞浦和経済新聞はコワーキングスペース7F(ナナエフ)・貸会議室6F(ロクエフ)シェアオフィス6F(ロクエフ)を運営する株式会社コミュニティコムが運営する地域のインターネットニュースメディアです。イベントやお店の情報、お祭りやスポーツ、地元ならではの話題など「地域のハッピーニュース」を専属記者が取材し記事を書き、平日 1 本ネット配信しています。

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