8月4日公開!映画「触れたつもりで」のここがスゴイ?!
こんにちは。7Fスタッフの川原です。
7Fで働きながら、普段は脚本家をしています。
そんな私が脚本を書いた映画「触れたつもりで」が8月4日(土)~8月10日(金)に池袋シネマ・ロサで公開されます。
みなさんに是非足を運んでいただきたいので、勝手ながら自分の作品のスゴイところを紹介させて頂きます!
「触れたつもりで」って?
東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻で制作された短編映画、『触れたつもりで』。
新人監督映画祭やうえだ城下町映画祭など、昨年数々の映画祭で話題を呼びました。
人間と人間がどうやって信じあい、近づいていくのかを描いた作品です。
監督は黒沢清監督、諏訪敦彦監督に師事し、
映画「向こうの家」で公開日全日満員・立ち見を記録した西川達郎監督。
主演は「バウムちゃんねる映画祭」で最多出演を誇った大田恵里圭さん。
メインビジュアルで印象的なその鋭い眼差しは、
監督が「オーディションで一目見た時、『私はもう誰も信じない』という意思を感じた」と語っているほど。
どんなお話?
主人公の永束ももはピアノ楽器店でアルバイトを始めます。
ももは小さい頃にお父さんを亡くしましたが、お父さんと過ごした楽しい日々の思い出を宝物に今も生きています。
ある時、同僚の石黒由之に前科がある、という噂が流れます。
その噂に由之を嫌悪する人も現れる中、ももは由之の中に自分の父親と近いところを見つけていきます。
やがて二人は心を通わせていきますが、ある時二人はある事件の「共犯者」となってしまいます。
スタッフは全員学生?!
映画「触れたつもりで」は東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻の課題作品。
大学院の研究として制作されました。
映画専攻では監督領域にはじまり、脚本領域、プロデュース領域、撮影領域、サウンドデザイン領域、編集領域、美術領域など8つの分野に分かれています。
学生とはいえ、スタッフは映画制作独自の分野に向かって技術を磨いたスタッフばかり。
照明スタッフが夜の部屋を昼間に見せたり、美術スタッフがセットを作ったり。
この作品には学生が作ったとは思えない映画の技術がつまっています。
挑戦したのは「人を信じること」
今回の物語は、西川監督の体験を元に作られています。
心を通じ合うほど親しい関係にあった人と突然すれ違ってしまった瞬間、
西川監督は絶望的な感覚に陥ったそうです。
その体験を元に、「人を信じることとは?」ということに向かい合い、この物語が生まれました。
信じあったももと由之がどうなっていくのか、劇場で確かめてみてください。
中盤に訪れる驚きの展開
映画の中盤、物語は思わぬ方向へと進んでいきます。
そこで起こるのは映画でしか描けない、特別な事件。
(ここで詳しく書くことができないのがとても歯痒いです。)
あなたが映画好きだとしたら、ここで起こることを見逃すわけにはいきません!
業界から寄せられた素敵なコメントたち
映画「触れたつもりで」を見た業界人から、既にたくさんのコメントが届いています。
「見たいものだけを見ることが生きる術とされる世界で、この人たちは見たくないものばかり見ていて、それはそれで何やら満たされている。そんな、妙に幸福感を覚えるラストでした。」
坂元裕二(脚本家)
「閉じこめられている。 ピアノ屋で、家で、不穏な通奏低音が響く中、強くそう感じる。
ふたりがピアノを弾くシーン。 その閉じこめられた部屋で、奏でられる2台のピアノ。 背を向けたままで、互いの顔も見ずに、だけど通じ合う。
あぁ、そうかと思う。 「テーマを絵にしよう」という強い意志。それがこの映画を美しくしている。
車がクラッシュする「トンネルの出口」。 時空を越え、「現在と過去がつながる幻視」。 「緑の中、罪を背負ったままカーブを曲がり消えていく男」。
映画であることの喜び。それは運動体そのものになりたい意志が見えてくることなんだなぁ。 幻視を現前させようとしていて、興奮しました。 」
古厩智之(映画監督)
「私とあなたは同じ一つの景色を見れるのだろうか? それが可能に思える瞬間に、世界は壊れ、はなればなれになってしまう。絶望と希望の狭間にあるその儚さの(つまり映画の)味わいが確かにそこにある。」
諏訪敦彦(映画監督)
引き続き、コメントが届いたら公式ホームページでご紹介する予定です。
同時上映は「ゼンラレジスタンス」と「がらんどう」
今回の上映では西川達郎監督作品「ゼンラレジスタンス」と
私、川原が監督を務めた「がらんどう」も同時上映されます。
「ゼンラレジスタンス」
規則に厳しすぎる警察官・矢淵には、恋人にも言えない過去があった。
それはかつて自分がストリーキングに情熱を燃やしていたこと。
恋人との仲も円満な一方、矢淵は昔のストリーキング仲間からの熱心な誘いを受けていて…。
「がらんどう」
母、唯子を失った早希は心の傷を癒せず父の則夫に冷たくあたってしまっていた。
心配した祖母のヨシ子に呼び出された早希は、母の部屋で一枚のバーコードを見つける。
それはヨシ子と唯子の希望の約束だった。
「触れたつもりで」の前身となるこの二作品。中々お目にかかる機会がない、貴重な機会となっています。
池袋シネマ・ロサの新人監督特集って?
今回の「触れたつもりで」は、池袋にある映画館、池袋シネマ・ロサの新人監督特集のうちの1本となっています。
新人監督特集とは、4週に渡り新人監督を紹介するという若手発掘企画」
その最初の上映が「触れたつもりで」です。
そのあと佐々木優大監督「終末の獣たち」(8月11日~8月17日上映)、
大橋隆行監督「大橋隆行監督特集上映」(8月18日~8月24日上映)「さくらになる」(8月25日~8月31日上映)へと続いていきます。
どの監督の作品も独特な作風が光っていて、目が離せません。
いずれ大物になるかもしれない若手映画監督たちを応援してみませんか?
劇場に来ないともったいない!
たくさんの見どころがある「触れたつもりで」。
何度も繰り返しますが、8月4日~10日の上映となっています。
気になる方がいらっしゃったら、是非劇場に足を運んでみてください。
前売り券をご希望の方は劇場窓口にお問い合わせいただくか、
7Fスタッフの川原にお声がけくださいね。
それでは、劇場にてお待ちしております!
詳細は公式ホームページからご確認ください。
2018年8月4日~10日 毎日20:30~
当日券:1500円 前売り券:1300円
新人監督特集4プログラム鑑賞券:3200円
上映スケジュール・チケットに関するお問い合わせは劇場(池袋シネマ・ロサ)まで