大宮に現れた完全予約制のフレンチレストラン「Blanc」を取材しました
こんにちは。
大宮駅東口でコワーキングスペース7F(ナナエフ)を運営する株式会社コミュニティコムによる地域メディア媒体「大宮経済新聞・浦和経済新聞」のライター・矢島です。
11月6日、大宮にフレンチレストラン「Blanc」がオープンしました。わずか8席、既に数か月先まで予約が埋まっているというこのお店、気になっている方も多いのではないでしょうか?
先日「大宮経済新聞」で取材したBlancについて、「編集後記」としてさらに詳しくご紹介します!
大宮経済新聞の記事はこちらです。
大宮に完全予約制フレンチレストラン「ブラン」
https://omiya.keizai.biz/headline/1587/
ドアを開いた瞬間から始まる「特別な体験」
以前「大宮経済新聞」でもご紹介した系列店のパティスリー「masayuki nakamura by Blanc」の脇に、ひっそりとあるのが、Blancの入り口。そこを探している人でないと見落としてしまうほどのさりげなさです。
ドアの脇にあるのは、黒いボタン。これを押すことが店内のスタッフの方々への合図となり、空間と食事を通したお客さまとの物語が始まります。
ドアを開くと・・・そこには一見工事中とも思しき通路が。インタビューにも答えてくださった、社長の大谷よりさん曰く、「『未完成』という名の、完成された無音の通路」なのだとか。
振り返ると、先ほど自分の手で開けたドアの裏面は、グラデーションに彩られていて…一歩ずつ歩みを進めるごとに、現実世界から非現実へと誘(いざな)われるような演出に思わず心躍ります。
感性を刺激する空間で過ごす「非現実的なひと時」
いよいよ通路の奥にあるドアを開けると――そこに広がるのは、こじんまりと、でもパッと広がった空間。
厨房に客席、ワインセラー……と、無駄を完全にそぎ落とした店内は先ほどまでの日常をたちまち忘れるほどの別世界。一歩足を踏み入れた瞬間に思わず歓声を上げてしまいました。外界の音も光も遮断し、いわばシェルターのような空間で客と料理人だけが対峙するスタイルは、まさに「非現実」を味わうためのものと言えるでしょう。
お料理へのこだわりについては「大宮経済新聞」の記事中でもご紹介しましたが、それ以外の演出までも隅々まで行き届いた空間がそこにあります。
よりさんは、「作品の中で過ごすような体験をしていただきたい」といいます。
足元から響く音楽を体全体で楽しみながら、目の前で作り上げられていく料理とそれを生み出すシェフたちの姿を臨場感たっぷりに味わえる2時間半は、まるでインスタレーションのよう。「見るだけ、食べるだけ」とは違う、とっておきの2時間半を「体感」できるに違いありません。
「強い思い」を「ホスピタリティ」にのせて
と、こんな風にご紹介すると、なんだか取っつきづらく足を踏み入れにくいように思えるかもしれませんが……そういった心配はご無用です。
子連れのお客さまであれば、大人が最後までゆっくりお食事を楽しめるように途中で飽きてしまったお子さんをお相手したり。遠方から来て終電を気にされるお客さまには予め時間を踏まえてサービスしたり。よりさんは「何よりホスピタリティを大切にしているんです」と言います。
「ちょっと特別な時間をとにかくゆっくり味わっていただく、こういう店をずっとやりたかったからこそ、時間を忘れて会話と料理を楽しんでいただけるサービスにも力を入れています」。
また、大谷さんは「本当は店頭にある店名のサインも取っ払ってしまいと思っているほど、隠れ家的な存在でいいと思っているんです。じっくりお話しながら、通じ合えるお客さまとの出会いが生まれていったらいいですね」と語ってくださいました。
東京・虎ノ門からの移転のタイミングがコロナ禍と重なったのはたまたまのこと。実は独立当初から実は今のようなスタイルのレストランをやりたかった、という大谷さん。ようやく環境が整い、大宮の地で新たな出発を迎えることとなりました。虎ノ門時代とはまた違った魅力を発信するBlancから、目が離せません。
この度は、取材へのご協力、ありがとうございました。
Blanc
埼玉県さいたま市中央区上落合8-3-26
プルメリア大宮104
・Instagram
大宮駅東口にあるコワーキングスペース7F(ナナエフ)からも徒歩圏内にあるブラン。予約が数カ月先まで埋まっているそうですが、待ってでも行く価値ありそうです。頑張ったご褒美に、記念日に、普通の日でも、おいしい料理を楽しんでください。